ヨーロッパでの月齢に基づいた生活

この前、『旧暦は古臭いもの?』を書いてから、ヨーロッパでの月齢に関する言い伝えについて興味を持ったので、この『月の癒し』という本を読み始めました。

オーストリアのチロル地方に伝わる、月齢に基づいた生活や自然との付き合い方の話です。チロルの人たちは、一見不健康な生活をしているのに90歳ぐらいまで生きてしまうそうで、その秘密がこの生活にあるのだとか。

日本語翻訳より安いしドイツでは手に入りやすいので、私はオリジナルのドイツ語版を読んでいます。今、半分ぐらい読み終わったところです。普段はまるで耳にしない単語が一杯で、ドイツ語の勉強にもなっています(笑)

かなりの部分が占い的なので、非科学的な事が受け入れられない人は読まない方が良いと思います。

私はなんとなく、「月齢が自然や人間に影響を与えるとしても、不思議はないかなぁ」と思っています。というのも月齢によって、「月の影響による微細な重力変化が、どの時間帯にどの位の大きさで起こるか」が異なるからです。

でも、この本に書かれていることはもっと複雑で、「月がどの星座に入っているかによって人や自然に与える影響が違う」という話ですから、科学的に説明できそうにはありません。

それでも、日本の月齢についての言い伝えとの共通点もあって、私はけっこう楽しみながら読んでいます。

私の場合、「世の中には科学的に分からないことの方が多い」と思っているので、非科学的な話にもそれ程抵抗がありません。正しいとか間違っているとか論破する気も起きないので、その辺が普通の理系の人とは異なっているのかもしれませんね。

ところで、このような「月と月の星座」による生活思想は、オーストリアやドイツだけでなくヨーロッパ全体にけっこう広まっています。シュタイナー教育で有名なルドルフ・シュタイナーが提唱したバイオダイナミック農法も、月齢と月の星座に基づいた農業暦にしたがって種まきや収穫などを行います。

例えば、ドイツでビオラーデンと呼ばれるオーガニック製品の店に行くと、この農法で作られたDemeterというブランドの製品があります。あとは実は、日本でも流行っているWeledaのコスメも、シュタイナーの思想であるアントロポゾフィーに基づいて作られています。実はこれは有機農法とは似ているようで、かなり違うものなのですよ。

その辺の話も、機会があったら書いていこうと思っています。

関連記事:
・ ビタミンたっぷりのSanddornのジャム
・ 旧暦は古臭いもの?
・ 南チロル
・ 食べた果物の種を蒔いてみる

にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
にほんブログ村

旧暦は古臭いもの?

私たちは現在、1月1日から始まり12月31日で終わるカレンダーを当然のように使っています。このカレンダーはグレゴリオ暦と呼ばれる太陽暦で、日本では明治の始めから使われています。それまでは、太陰太陽暦である天保暦が使われていました。旧暦とは、この天保暦の事を指します。

旧暦では日は月の運行によって決めらます。月の初日の1日は必ず新月で、15日が満月になります。ひと月の長さは次の新月が来るまでの、29日もしくは30日となります。12ヶ月経った時に、1年の長さが365日に満たないため、約3年に1回、閏月を入れることにより調整をします。

太陽の運行とはずれるので、夏至や冬至などは毎年違う日付になります。また、閏月を入れる部分が複雑です。そういう訳で旧暦は合理的でないと考えられていますが、旧暦を使うと天候予測がしやすくなるのだそうです。また、月齢によって、自然や人に与える影響があるのだとか。だから農業や漁業など自然を相手にする仕事では、旧暦を使うと便利なのだそうです。そんな話がこの「旧暦と暮らす」という本に書かれています。


私自身は、旧暦を意識して生活したことはないので、書いたことがどこまで本当なのかは判断できませんが、ある程度、納得のできる部分がありました。いずれ旧暦カレンダーも試してみたいと思っています。とは言っても、ドイツにいるのに、日本の旧暦を使うことに意味があるかは分かりませんが…。

でも実は、「月齢を見ながら自然と付き合うべきだ」という言い伝えは、ヨーロッパにもあります。例えば、オーストリアの樵には、「木は冬の新月の日に伐採するべき」という言い伝えがあります。新月に伐採した木は虫食いが少なく、暴れることもなく、長持ちするのだそうです。下の本に詳しく書いてあります。木工好きの人には特にオススメできる本です。


このような話をどう受け止めるかは人それぞれでしょうが、全て迷信と切り捨ててしまうのは、私はもったいないと思っています。何が「先人の知恵」で何が「迷信」なのか、判断は難しいかもしれませんが、昔の人の言うことに聞く耳を持つことも大事だろうなと思います。

関連記事:
・ 古いものを残す
・ 冬時間と大人の科学
・ ヨーロッパでの月齢に基づいた生活

にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
にほんブログ村

種を自分で収穫する

現在、市場に出ている種は、ほとんどが「F1種子」と呼ばれる種なのだそうです。私たちは意識していなくても、F1種子の野菜を口にしたり、F1種の花を愛でています。

F1種子は、自然では交雑しない品種同士を、人為的に一代限りの交配をして作られます。均質で多く収穫が望まれるメリットを持っています。一方、種ができなかったり、できたとしても親とは違う性質になるなど、品種として安定しないデメリットがあります。つまり、ロバと馬をかけ合わせたラバのようなものですね。ラバの場合は本当に一代限りで、次の世代への繁殖はできないそうですけど…。

大企業は、さらに遺伝子操作をした新しい種子や農薬とセットで販売することで、市場の独占を計ってきました。今や世界の作物の種子の3割は、多国籍企業10社で独占されているのだとか。農家は一度F1種子を買ったら、またF1種子を買わなければいけない仕組みになっています。

F1種子は、ハイブリッド種とも呼ばれ、「交配」、「F1」と表示されて売られています。一方、F1種子でない種は、「固定種」とか「在来種」などと呼ばれます。

問題なのは「固定種」の種が手に入りにくいことです。草の根レベルでは、種子を保存する運動やNGOもあるそうですが、固定種を売っている店はなかなかありません。下の本は、固定種の種屋さんが書いた本です。なんと、あの手塚プロで働いていた経歴のある人なのだそうです。

ドイツにはクラインガルテンもあるので、私もいずれは小規模で野菜を育てたいと思っています。ドイツの種子業界がどうなっているかはよく知らないので、今度調べてみますね。

関連記事:
・ 環境をよくするためのキーワード
・ 食べた果物の種を蒔いてみる
・ 身近に生えている野草
・ 麹づくり

にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
にほんブログ村

環境をよくするためのキーワード

自分の頭で考える」の続きです。

前回は、個人でできる「環境を良くするためのキーワード」がいくつかあって、これを一人ひとりが実行すると、その延長線上に地球レベルでの環境改善があるという話でした。今回は実際にキーワードをいくつか紹介します。これまでに書いてきた物の小まとめにもなっています。(まだ考えが完全にはまとまっていないので、いずれキーワードを変えたくなるかもしれませんが…)

足るを知る
基本のキーワードです。これで十分という線をわきまえることです。今持っている物で満ち足りていることを確かめ、規模の大きい物を求め過ぎない様にします。例えば、より大きい家、ありあまる財産、さらなる成功などを求めないということです。

貪欲と嫉妬心をなくす」ことにもつながり、心穏やかにも過ごせます。「古いものを長く使う」ことや、「物を買うときはよく考えてから買う」ことを心がけていれば、自然に大量消費をしなくなります。

生きる喜びを求める
環境に良い行動というのは、けっこう快楽的です。そして意外かもしれませんが、これは一番大事かもしれないぐらい重要なキーワードです。

これは、人間としての本質的な喜びを求めることです。美味しい物を食べるとか、趣味を楽しむとか、人を愛するとか、そういう事です。「学ぶ喜び」や「働く喜び」もこれに含まれます。ただし、全て先の「足るを知る」ことをわきまえて、求めすぎないようにします。

スローに生きる
速ければ良いという考えを一度捨てて、時間をたっぷり使って何かを愉しみます。良い素材を使って時間をかけて料理を愉しんだり、夜に星をボーッと眺める時間を作ってみたり、家族の団らんを愉しんだりして、時間に追われずにその時その時を愉しみます。結果、「心に余裕を持つ」ことにもなります。

グローバルよりローカルに目を向ける
環境を良くすることは、自分の知っている人を大事にすることから始まります。友人が困っていても助けない人が、アフリカへの寄付には熱心というのも何か変でしょう?グローバルな援助が悪いわけではありませんが、身近なところから始めないと偽善的になりがちです。

これは「人との結びつきを大事にする」ということで、それから自然に「土地や自然との結びつき」も生まれます。いわゆる「身土不二」の生き方ができます。「地元の物を買う」ことは、人や土地と繋がるだけでなく、地方の自立を後押しする利点もあります。

多様性を尊重する
単一化を目指さずに、多様性を大事にします。人種や習慣、思想、宗教、性格などの多様性を受け入れて、差別をしないことです。動植物についても同じです。例えば、効率を求めて杉の単一栽培をしたりせず、雑木林などの雑然としたものを大事にします。

自分の頭で考える
前回の記事に書きましたが、他人の言うことを鵜呑みにせずに自分で考えてみることです。考えることを他人任せにしないことです。

自分で何でもやってみる
自分の頭で考える」と似ていますが、いつも誰かに任せていることを、自分でやってみるということです。やってみる事は、どんなことでも良いのです。自分で食べる野菜を育ててみたり、漬物を漬けたり、洋服を作ってみたり、棚を作ったり…。

もちろん時間はかかります。最初はプロがやるようには出来ないかもしれません。それでも、効率ばかりを求めていては手に入れられないモノを得ることができます。


以上です。

環境問題の解決には、「エコ製品の開発」とか、「CO2排出量の削減」とか、その他様々なことよりも、「人間が人間らしく生きることを目指す」ことが何よりも大事だと、私は考えています。

もちろん、社会システムを変えるなどのアプローチ(私が勝手に『街』とカテゴリー分けしているもの)もあります。しかし、結局はシステムを変えるのは人間なので、『人』のアプローチは必須です。一部の人だけが環境改善のために努力しようとしても、ダメだろうなと考えています。

にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
にほんブログ村

自分の頭で考える

環境問題というのは、結局のところは人間の生き方の問題」だと、最近よく思うようになりました。

原発事故も元々は、「もっともっと!」とエネルギーと経済循環を求めたのと、国民一人ひとりが原発の危険性について自分の頭で考えることをせずに、行動しなかった結果でしょう。

原発の事故がおこらなかったとしても、放射性廃棄物として出るプルトニウム239の半減期は2万5千年です。半減期というのは、放射能が元の半分になるまでの期間です。非常に毒性の強いプルトニウムは、さらに気の遠くなる年数、地下に密封しておかなければならない物質です。こういう物質を平気で使ってしまったこと自体、正気の沙汰ではないと思います。

そんな原発に対して、国民はほぼ無関心でした。メディアに情報が流れなかったので、危険性を知らなかったという人も多いかもしれません。事故が起きなくても、原発周辺に住む幼児の白血病にかかる率が高くなるというのも、海外では周知の事実です。

こういう時こそ、国民一人ひとりが「自分の頭で考えて行動する」ということが大事になってきます。民主主義社会なのですから、一人ひとりが動けば国を動かすことができます。

ところで、この「自分の頭で考える」というのは、環境を良くするためのキーワードのひとつです。個人でできる「環境を良くするためのキーワード」はいくつかあって、これを一人ひとりが実行すると、その延長線上に地球レベルでの環境改善があります。コレは本当ですよ!しかも、それほど難しいことでもないのです。

次の記事では、この「環境を良くするためのキーワード」を紹介します。

関連記事:
・ 環境をよくするためのキーワード

にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ
にほんブログ村

≪Prev | | Next≫

ブログ内検索
Index
プロフィール

Author: ノラ
ドイツ・ベルリンに在住。
ドイツで見つけたモノについて書いていたブログですが、雑多な情報に変わってきました。広範囲だけれど、ときにマニアックな話も混ざります。

その他のサイト
人気記事リスト

ブログパーツ

ランキング


ブログランキングならblogram
月別アーカイブ
最新記事
最近のコメント
おすすめドイツ関連本