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スモール イズ ビューティフル

これは経済学者のシューマッハーが書いた本です。私にとってはバイブル的な本です。読むのはかなり速い方なのですが、この本は両方とも読むのに数日かかりました。(何度読み返しても、やはり時間がかかります…)

私が経済学に慣れていないせいもあるかもしれませんが、内容がとにかく濃くて重いのです。暇つぶしには向きません。私にとっては、頭が冴えている時に腰を落ち着けて(しかも姿勢を正して)、読むタイプの本です。だから万人にオススメはできません。でも、とても素晴しい本ですし、翻訳も悪くはありません。

それにしても、40年近く前に、現代の資本主義経済とエネルギー危機の本質を読み取った、シューマッハーの洞察力には驚かされます。経済学者の書いた本でありながら、とても哲学的でもあります。

さわりだけ紹介しますが、シューマッハーは現代社会では「所得と資本の区別がいちばん肝腎なところで忘れられている」と言っています。人間には造れず、単に発見できるだけの資本を、所得として認識しているために、大きな間違いが起きているのだそうです。

ここで、「人間には造れず、単に発見できるだけの資本」というのは、たとえば石炭・石油・天然ガスなどの化石燃料のことです。地球全体で見たときに、これは地球の財産つまり「資本」であることは間違いありません。ある会社が資本をどんどん食いつぶしていれば、経済学者でなくても誰もが、この会社が軌道に乗っているとは考えません。それなのに、人間はこの「資本」を「所得」として扱い、科学・技術の驚異的な進歩に支えられた無尽蔵の戦力を持っているという幻想を抱いていると、シューマッハーは訴えています。

彼は、新しい生活様式の提案もしています。以下は抜粋です。

農業では、生物学的にみて健全で、地力を強め、健康と美と永続性を生むような生産方法を完成させるように努めることである。生産性の向上はあとからついてくる。工業の分野では、小規模の技術、非暴力的な技術、「人間の顔をもった技術」を開発することによって、賃金のためだけに働き、余暇時間の楽しみにはかない期待をかけるのではなく、楽しみながら働くことができるようにすることである。一歩進めて、工業は現代生活の先導者なのだから、経営と労働の間の協調関係の形とか、さらには共同所有の形を探ることもできよう。


残念ながら、現代の多くの人はまさに賃金のためだけに働き、余暇時間の楽しみにはかない期待をかけていますよね。そうでない働き方・社会をどう実現できるかということが、この本で議論されています。

ここで挙げられている小規模の技術については、彼は「中間技術」と名づけて推奨しています。機械の規模が大きければ、富が一部に集中し、環境にも悪く、人間が機械に働かされている状態になります。一方、機械がなければ、人は原始的に手作業で製品を作ることになります。「中間技術」というのは、その間にある規模の技術という意味です。

私自身、いずれ中間技術を開発・推進していきたいと思っています。しかし、どうアプローチしていくかという部分で、最近は無駄に頭を悩ませている気がします…。

関連記事:
・ ちょうどよい大きさの技術

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ドイツ・ベルリンに在住。
ドイツで見つけたモノについて書いていたブログですが、雑多な情報に変わってきました。広範囲だけれど、ときにマニアックな話も混ざります。

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