「
知っておいた方がいい、ドイツの車のナンバーあれこれ」の続きです。
今回は特に知らなくても困らないことばかりなので、タイトルから「知っておいた方がいい」を外しました(笑)

(c) tettsu|写真素材 PIXTAさて、車のナンバーは、お金を払って選ぶこともできます。ナンバーは例えば、
BーAB1234といったものになりますが、地域コードを除いた
AB1234の部分を選ぶことができます。基本的に、希望するナンバーがまだ使われていなければ、大丈夫です。アルファベット2文字は(
ABの部分)、自分のイニシャルを入れている人が多いみたいですよ。
ただ、連邦政府が、発行禁止を推奨している文字の組み合わせがあります。例えば、ナチに関するものがそうです。例えば、
HJ (Hitlerjugend、ヒットラー・ユーゲント)、
KZ (Konzentrationslager、強制収容所)、
NS (Nationalsozialismus、ナチズム)、
SA (Sturmabteilung、突撃隊)、
SD (Sicherheitsdienst、親衛隊保安部) 、
SS (Schutzstaffel、親衛隊)などです。
しかし、これはかなりややこしい話です。
例えば、シュトゥットガルトの地域コードは"
S"ですが、この"
S"に組み合わせて、
SA、
SD、
SSとすることができるため、シュトゥットガルトでは"
A"、"
D"、"
S"も発行されません。
他にも、Starnbergという地域では、
STAという地域コードですが、これに
SIを組み合わせると、
STA-SI(シュタージ、東ドイツの国家公安局)になってしまうので、これもダメです。
そんな感じで、地域コードごとに、発行されない文字の組み合わせが決められています。
やはり、ドイツではかなり神経質なテーマなのですね。車のナンバー発行ですら、簡単にはいきません。
それから、製造されてから30年以上経っているオールドタイマーは、HーKennzeichenと呼ばれるナンバーを取得できます。これは、番号の最後に
Hがつきます。
B-A123Hといった風です。自動車税が安くなるのと、Umweltzone(環境ゾーン)でも走れるのがメリットです。
宅配便のUPSは、しばし街の中でこのHーKennzeichenの付いた車を使っています。きっと、その方が安いのでしょうね。(写真はドイツのものではないですが、同じタイプの車が走っています)

UPS Truck / zyphbear意外に奥が深い、車のナンバーの世界です。書こうと思えばまだまだ書けそうですが、マニアックになるので、この辺でやめておきます。